2024年2月にインドからパキスタン(ラホール)へ!
ここでは、治安、旅程、パキスタン内で観光したところや食事について書きました。
↓インドから歩いて国境越えした際のお話や、ビザについてはこちらです♪
100 PKR(パキスタン・ルピー)= 30 INR(インド・ルピー)= 55円 でした。
パキスタン旅行、治安大丈夫?
日本国の情報では、「レベル2:不要不急の渡航はやめてください。」のレベルになっています。
マルをつけたところが、陸路で渡れるワガボーダーとラホールのエリアです。
少し上の、赤くなっている停戦ラインはいまだに時々ドンパチや爆発が起きているので、本当に近づけないエリアなのだと思います。
また、私が行った時にはちょうど総選挙が行われており、パキスタン国内で爆発事件も発生していたのですが、そのような事件は西の方が多いとのこと。(上の地図で真っ赤のアフガニスタン国境付近)
付きっきりのガイドを予約して行き、彼の車ですべて移動したので、安全なところを選んでくれたのかもしれないし、変な人が近寄ってこなかったのかもしれない、それは分かりませんが、ラホールの街はいたって平和で、危険を感じるようなことは一切無かったです。
ガイドの方は、「メディアがパキスタンのイメージを悪くしている・・」と嘆いていました。
少なくとも、「パキスタンでまたテロ事件」「インドとパキスタン国境で銃撃戦」などのニュースを見て、「パキスタンという国はとても危ない!」と、ひとくくりにして拒否反応を起こしてしまうのは本当に良くないなと思いました。
(正直、行く前に、やっぱりやめようか悩んでいました・・。ごめんパキスタン・・。)
こういうの見ると、怖くなりますよね。
★外務省 危険・スポット・広域情報https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_011.html#ad-image-0
パキスタンに行ったら、アメリカに行けなくなる??
全く影響ないです。
なぜか私もちょっと気になっていましたが、イランなどとごっちゃになってるのかも。
アメリカのESTA(短期のビザみたいなもの)の申請の際に「テロ支援国家または紛争地域」への渡航歴を確認されるようですが、そのリストの中にパキスタンはありません。(2024年2月現在)
2011年3月1日以降にキューバ、イラン、イラク、リビア、北朝鮮、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンに渡航したことがありますか?
また、パキスタンのあとにインドに渡航するのも問題ありません。(2024年2月現在)
もしかしたら色々質問されるかもしれませんが、日本国籍ならば、正直に、旅行に行っただけと言えば大丈夫です。入国拒否はなかなか無いと思います。(2024年2月現在)
私の旅程こんな感じで行きました
(前日にインドのアムリトサル泊。)
1日目:インドのアムリトサルから国境越え、パキスタンのラホールへ。
ランチを食べて、また国境へ戻り、夕方のゲートクローズのセレモニー見学。(もちろん、パキスタン側から!)
ラホール城のナイトツアー見学。ラホール泊。
2日目:古代の遺跡・ハラッパー見学。
夜は繁華街で晩御飯。ラホール泊。
3日目:ラホール市内観光。(駅・モスク・博物館)
国境へ戻り、インドへ。
アムリトサルのゴールデン・テンプルなどを見学。→夜の飛行機でデリーへ
観光したところ
国境ゲートセレモニー(Attari–Wagah border ceremony)
所要時間30分〜1時間。
インド・パキスタン国境で毎日夕方4時頃に行われている、両国の国旗を下ろして、ゲートを閉めるセレモニー。なんと、1948年以降、毎日行われているそうです!
ゲートを閉める前に、両国の兵士が足を高く上げるパフォーマンスをしたり、歌を歌ったり、観客が「パキスタン万歳!」「インド万歳!」などと大声で叫びあったりして盛り上がり、すべての方におすすめです。群衆や愛国心のたぐいのことに弱い私は、見ていると感極まって泣きそうになってしまいます。
アムリトサルにお昼ごろに着けば、インド側からセレモニーを見学し、翌日昼に国境を渡り、パキスタン側からまた見るということもできますね!二日連続で見ても良いくらい、楽しいセレモニーです。
なお、2016年にインド側から見学した際は、荷物検査が厳しく、小さなポーチ(中身は空っぽ)も持ち込み禁止でしたが、今回パキスタン側から行った際は、荷物と身体検査はちゃんとあったものの、そこまで厳しい持ち込み制限はありませんでした。
インド側から見学した時の話はこちら♪(2016年)
ラホール城(Lahore Fort)
所要時間3時間。
「ナイトツアー」イベントが18:30〜あったので、それに参加しました。
18時ごろにお城の入り口近くの特設チケットカウンターで、1800 PKR のチケットを購入。
添乗員さんが広いお城の中の建物を説明してくれたり、伝統音楽の生演奏や、カタックダンス、スーフィーダンス見学、など盛りだくさんの内容で、3時間ほど楽しい時間を過ごせました。
ガイドの方は、「初めてナイトツアーに参加してみたけど、昼間より良い!」と言っていました。
昼間に周ると、各建物ごとに入場料がとられるところを、ナイトツアーは全部込みのチケットになっているという点も、良いとのこと。
ツアー中の解説はすべてウルドゥー語でした。
私はインドのヒンディー語ができるのですが、ヒンディー語とウルドゥー語、想像していたよりも、ほぼ同じでした!
ツアーの添乗員さんは、説明した後に我々に、「何か質問があったらいつでも聞いてね!」と英語で話しかけてくれたりと、気遣いがすばらしかったです。😊
観光の満足度は、インドのそのへんの城よりも、何倍も良かったです!
ハラッパー(Harappa)
所要時間2時間。
ラホールの南西約200kmにある、インダス文明の都市遺跡。パキスタンにあったのですね。
ラホールからは車で片道4時間ほどでした。
本格的に発掘される前は、「なんかこのへんにレンガがいっぱいあるな〜」と、大量に持ち去られ、鉄道建設の際に利用されたり、そのへんの家を建てるのに使われてしまったそう。
そのへんの家に大昔のレンガが使われているかも・・ なんと丈夫で長持ちするレンガなの。
そしてこの遺跡の周りの発掘はまだちゃんとできていないので、そのへんの家の下を掘ったら何か出てくるかもしれないのだそうです。 気になります!
博物館の方が一緒に周って丁寧に解説してくれました。
素焼きのカップなど、大昔のものにしては綺麗〜に作られているので、「本当に古代の出土品なのか?素焼きのカップは今でもチャイ屋で使われているのを、最近村人がポイッて捨てただけのものではいのか?」と疑いましたが、なんだか科学的に調べる方法があるそうです。
ハラッパーは田舎から学生が遠足に来ていたりするので、外国人慣れしていない女子高生たちに見つめられ続けたり、明らかにみんなスマホをこちらに向けて無言で盗撮されて居心地が悪かったです。
ハラッパーにたまたまいた警察に目をつけられ、なぜか「ラホールに戻るまでパトカーが私たちの車を護衛する」という流れに!
ちょうど選挙があるから云々・・と言っていて、そんなに危険なのか!?それとも監視されているのか!?と不安になりましたが、ガイドの方いわく「全く危険なことはない、ただの警察の点数稼ぎに引っかかってしまった・・。ラホールまで時速40kmで走らなければならないから、時間がかかりそうでヤバイ」とのことでした。
心配通り最初はノロノロ運転(交通ルールを守った安全運転)でしたが、なぜか途中からスピードアップし、私たちの前を走っていたパトカーはサイレンを鳴らしながら、他の車をぐいぐい捌けさせながら飛ばしていくので、VIPゲストになった気分でした。笑
デコトラ見学(パキスタン名物)
ラホールとハラッパーの間のサービスエリアで、沢山止まっているデコトラを間近で見学することができました!
パキスタンのトラックはカラフルでデコデコの装飾がすごいです。インドでは見たことない。
参考:Truck art in South Asia (Wikipedia英語版)
デリーゲート(Delhi Gate, Lahore)
所要時間1時間。(モスク含む)
ラホールが城塞都市だった時の門。デリー(インド)の方向を向いているからデリーゲートだそうです。
ワズィール・ハーンのモスク(Wazir Khan Mosque)
デリーゲートの近く。改装中でした。
ラホール駅(Lahore Junction railway station)
イギリス統治時代に作られた、立派な駅。見応えありました。
ラホール博物館(Lahore Museum)
所要時間2時間弱。
パキスタンの中で一番大きな博物館。
ガンダーラ美術の、断食ブッダ像が有名です。
”ガンダーラ地方” は、現在のパキスタンにある場所だったのですね!ガンダーラ美術の像を沢山見ることができました。
30日間断食をしたブッダの像。
30日でこんなにガリガリになるか?と疑問に思いましたが、もちろんリアルをコピーしたのではなく、ブッダの修行や精神力を表現した、芸術作品です。
骨や肉、血管が細かく表現されていて、美しいです。
博物館では博識のキレイなお姉さんがキレイな英語で丁寧に説明して周ってくれました。
小さなタージマハルのレプリカがあったのですが、
お姉さんが「本物をすごく観に行きたいけど、インドには行けないから・・。まずはパキスタン以外の国籍を入手しないとね」と冗談混じりながらも寂しそうな目で言っていたのが印象的でした。
食事したところ(パキスタンのごはん美味しい!)
★100 PKR(パキスタン・ルピー)= 30 INR(インド・ルピー)= 55円
↓ラホール・フォート前の通りで色々、キレイめな屋台ごはん楽しめそうでした。
↓ラホール・フォート前のHAVELIレストラン。とても美味しかったです。
パキスタンの一般的な「ナン」はこのようなタイプのパンで、インドのナンと違ってモチモチ感少なめで、パンのようでした。(美味しい)
カレーは油が多いように見えて、意外とさっぱりしていました。
一見似ている「ビリヤニ」と「プラオ」の違いは、ガイドさんいわく、ビリヤニは米と肉を別々に炊いてから、混ぜる。プラオは、米も肉も全部一緒に炊く。とのことでした。ガイドさんは、「プラオは一皿の中で全部同じ味だけど、ビリヤニはひとくちごとに色々な味が楽しめるからビリヤニの方が好き」と言っていました。
ハラッパーに向かう道中で立ち寄った、小さな きび砂糖工場。原始的な竈(かまど)で煮詰めていました。汁をしぼりとったサトウキビのカスを乾燥させて、燃料にしていました。
併設のオーガニック・ショップでは、なぜか大量の、毎日新聞が下敷きに使われていました笑
パキスタンの、こんなところに流通しているなんて・・!
サーティワンアイスクリームや、カナダのドーナツ屋、ピザ屋やバーガー、←のようなおしゃれカフェももちろんありました。
↑おしゃれレストランはこのあたり
↑ローカルレストラン通りっぽいのはこのあたり(おそらく)
残念ながら、お酒に関する調査は、できず!でした。
頭を隠さなくても大丈夫でした
ちなみに、パキスタン観光中は、ラホール、ハラッパーともに、頭をスカーフなどで覆う必要は一切ありませんでした。モスクに入るときも。
現地の女性はスカーフ被っている方が9割でした。ブルカ(黒い布で頭からすべて覆う)は1割もいなかったと思います。
インドに住んでいる人にこそ、おすすめです
駐在員の方は、安全上の理由で禁止されている会社も多いかと思いますが。。
陸路で国境越え→ラホール観光は、インドに住んでいる方にこそ、おすすめです。
すぐそこなのに、こんなに違う!という感覚を、より一層楽しめそうだと思うからです。
それに、隣の国なので日数やコストをかけずに行ける・・
ハラッパーやモヘンジョダロ、貴重な仏教遺跡、また山岳部のほうにはフンザというすばらしい景色の「風の谷」、世界で二番目に高い山の「K2」、治安が安定していない西のほうにも、興味深い観光地があり・・
1日でも早く、パキスタンが気軽に行ける観光地として発展すればいいなと思います。
★国境越えのプロセス等についてはこちらをご参照ください↓
おわり
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