インドのデリーから電車で3時間半のチャンディーガルへ2023年7月に1泊2日の週末旅行をした時の、観光、建築、チャンディーガルという街のこと、そして電車のことについて書きました。
チャンディーガルとは
場所はインド北西部、パンジャーブ州の州都です。
パンジャーブ州は、頭に大きなターバンを巻いた、シク教徒が多いエリアです。
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参考:
そんなパンジャーブ州の州都・チャンディーガルは、比較的新しい街です。
1947年のインド・パキスタン分離独立の際、パンジャーブ州もインドとパキスタンに分離し、かつての中心地ラーホールがパキスタン側になってしまったため、新たに州都を建設する必要が生まれた。現存する都市を改造し州都とするプランが検討されたが、改造に適切な都市がないこと、政治的判断になどの諸事情により、新たに都市を建設することが決まった。
Wikipedia
そして、新たに都市を建設するにあたって、「我々の技術力には限界があるので、外国の人に頼みたい」ということになり(当時の首相がそのように発言していたと、博物館に書いてありました)、最終的にフランスのル・コルビュジエという世界的建築家などによって作られ、街自体が世界遺産の一部にもなっているそうです。
できないことをできないと認め、優れた人に依頼する勇気、すばらしいです。👏🏻
コルビュジエが計画した街は他の国にもいくつかあったものの、唯一実現したのがチャンディーガルとのこと。
計画都市というのは本当に素晴らしくて、
デリー近郊に住む私からすると、
- 碁盤の目状に整った街
- 歩道・自転車専用レーンがあって歩きやすい
- 計画的に植えられた街路樹
- 信号がちゃんとあって、機能している
- 道路脇の排水のシステムがちゃんとしていて、冠水しない
という、(日本人からすると)一見当たり前の街の機能に感動してしまいました。
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▲ 街の地図を格子と番号で描けるって、すごい!
都市機能が計画的に作られた美しさに加えて、デザインがオシャレな家や建物が多かったように思います。
週末にデリーから行くのにちょうど良いコンパクトな観光地でした!
特にインド在住者にはおすすめです。
デリーからチャンディーガルへの行き方
電車
ニューデリー 駅から電車で片道3時間半くらい! チケットは片道650ルピー〜。
私は電車で行きました。これについては後述↓
バス
バスで5〜6時間、夜行スリーパーバス(横になれる降るフラットシート)でも700ルピーのようなので、バスも良さそう。
飛行機
チャンディーガルには市内から遠くない場所(車で30分くらい)に空港もあり、デリーからはなんと1時間弱で着きます。往復5000ルピー(10000円弱)くらい。
飛行機に乗るとなると、早めに空港に行ったり、荷物のセキュリティチェックが面倒だったりなので、この距離だったら電車のほうが良いのかなぁと思います。
観光したところ
Capitol Complex (オープンハンド/裁判所/影の塔/etc.)
チャンディーガルのシンボルにもなっている「オープンハンド」や、高等裁判所、合同庁舎などはCapitol Complexという施設内にあり、政府の施設なので、身分証を提示して係員と一緒にウォーキングツアーで回る必要があります。
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オープンハンド (Open Hand)
風見鶏のようにくるくる回るようになっているモニュメント。残念ながらこれは裏側になっちゃってました。表には何か模様がデザインされています。
「平和と和解、Give & Take することにオープンです!🤚🏻」のような意味合いがあるそう。
平和の象徴である鳩か何かの鳥のようにも見える。🕊
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高等裁判所 (The High Court)
一定の距離までしか近づけませんでした。風が通って自然に涼しくなるような造りになっているそうです。
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影の塔 (The Tower Of Shadows)
曇っていて影の様子を見ることができず残念でしたが、見ての通り、風通りがとてもよく涼しく、かつ、どの時間帯でも建物の中が影になるように、太陽の動きを計算して設計された建物。何かに使うための施設というより、太陽の動きと人間の健康、幸福(=well-being)の関係性を学ぶためのモニュメントだそうです。
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州議事堂(The Palace of Assembly)の入り口にデザインされていたアート。
この絵の意味は・・・建築博物館に行くと分かります。
その他にも、建設中に余った土を積み上げて作った小さな丘や、いくつかのモニュメントもありました。
すべての場所で、係員の方が英語で簡単な説明をしてくれました。
Capitol Complex のウォーキングツアーは、毎日10時、12時、15時の回があるそう。時間の少し前にCapitol Complex Tourist Center へ行き、身分証明書(パスポート )を提示すれば大丈夫です。入場無料。
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鍵付きのロッカーも無料で使用可能!
(ツアーには財布と携帯、カメラ以外は持ち込めないと書いてありました)
今回、合同庁舎(Punjab/Haryana Civil Secretariat)は遠くから外観を見ることしかできなかったのですが、こちら予めメールで予約すると、中に入ることができるそうです。土日は基本的に休み、また平日でも入れない日は多いとのこと。
ツアー時間など変わるかもしれないので、絶対ここは見ておきたい!人は、以下Webサイトや問い合わせ先で要チェックです!
Webサイト:http://admser.chd.nic.in/capitolcpermission/
問合せ先メール:permissioncapitolcomplex@gmail.com
ジャンヌレ邸(Pierre Jeanneret Museum)
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チャンディーガル建築の中心となったコルビュジエさんの、いとこのジャンヌレさんが実際に住んでいた家が、ミュージアムになっています。
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素敵な中庭が見えるお洒落な窓と、等身大?のジャンヌレさんのパネル。
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なんておしゃれな家に住んでいたんだ・・
天井から床まで繋がった縦長の窓から、日差しが程よく入ります・・
他にも、トイレの窓はちょうど中が見えないように捻れた穴になっていたり、
ベランダや屋上のレンガは、プライバシーを守りつつも風通しの良い作りになっていたり、、
私は建築にあまり興味がなかったのですが、見ていて楽しかったです。
入場料10ルピー + カメラ持ち込み料30ルピー。
なんと上階のゲストルームに、2500ルピーで宿泊もできるみたいです。
この博物館は、Google map にも、観光庁?のWebサイトにも紹介されているのですが、
住宅街に入るゲートのところでタクシーを止められ、守衛さんに、どこに行くのか聞かれ、「Museum」と答えても、「この先にMuseumなんて無いぞ?」という反応をされましたが、構わず「House number- 57, Sector 5」と言えば近くまでタクシーで行けます。
インド人にはメジャーではない観光地のようですが、それ故、人が少なく、静かな空間でゆっくり楽しむことができました😌
ロック・ガーデン(Rock Garden)
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想像以上に広い公園。入場料30ルピー、写真撮りながらゆっくり回ったら、1時間くらいはかかります。
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ここはインド人に大人気スポットだったので、とにかく人が多く、そして終わりが見えないとーっても広い公園でした。蒸し暑くて、汗ダラダラになりながら歩いて疲れました。
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ロックガーデンの見所は、大量に並べられた謎の人形たち。
(岩壁のコーナーをずいぶん歩かされた後に、最後に大量に現れます)
一般公務員のNek Chandというおじさんが、陶器などの廃棄物から、一人で隠れてこつこつ、数百体の人形を作ったそうです・・・!
違法にジャングルを開拓して空想の王国を作り続け、18年間バレなかったそう。
政府に見つかてしまった時には取り壊しの危機(!)に直面したけど、世論の声を見方に、この作品たちは残されることになり、今は市が管理する大きな公園になっています。
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一人で黙々と作り続けていたおじさんを想像しながら見る・・
人形がだんだん、人でも動物でもないなにかの形になってきて、ちょっと怖かったです・・・!
想像以上に、芸術が爆発・・・!
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Nek Chandさん(1924−2015)
建築博物館(Chandigarh Architecture Museum)
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チャンディーガルの歴史や、計画都市が作られるまでの過程、設計図、建築家の紹介などが展示された博物館。
入場料10ルピー + カメラ持ち込み料10ルピー。
3階建でじっくり見ると1時間以上は必要、受付のところに荷物置き場あり。(鍵付きロッカーではなくただの棚)
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インド・パキスタン分離、パンジャーブ州が二つに分かれてしまった時の新聞記事から始まり・・
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水路の計画図。素晴らしい!
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ジャンヌレさん考案の家具のデザイン。脚が特徴的です。簡単に作れて安定感があるそう。
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オープンハンドや影の塔の設計図、当時の写真、説明
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太陽の方角が計算された紙・・・
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"All architecture and all city planning depends on some system of proportions, and it must relate to the scale of the human body. Le Corbusier developed a "Modulor" scale for his own work. " すべての建築とすべての都市計画は、何らかの比率体系に依存しており、それは人体のスケールに関連している必要があります。ル・コルビュジエは、自身の作品のために「モデュロール」スケールを開発しました。
すべてのデザインは、人体の寸法と黄金比から作った建造物の基準寸法の数列「モデュロール」に基づくそう。
なんとなくバランスを見たり、センスよく並べているだけでなく、緻密に計算されていたんですね・・!
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▲このアミダくじのような模様の窓枠、色々な建物に使われていたのですが、これも「モデュロール」!
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▲チャンディーガルにあるシク教寺院(グルドワラ)も、あのアミダくじ模様がデザインされています。
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ここもジャンヌレ邸と同じく、他の観光客がほとんどいなかったので、静かでゆーっくりじーっくり見ることができて良かったです。チャンディーガルで観光した場所の中で、一番良かったかも。
食事とカフェとお土産
<レストランの場所も↑の観光地のMapに載せています>
レストラン:Dastaan ( Sector – 7 )
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カフェというよりインド料理レストラン。
普通に美味しく、ビールも飲めました。
カフェ:The Hedgehog Cafe ( Sector – 7 )
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本が沢山並べられたカフェ。ごはんもコーヒーも美味しかったです。
雰囲気がとてもよく、一人用デスクがあったので作業したり本を読むのに良さそう。
レストラン:Brooklyn Central ( Elante Mall内 )
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オープンキッチンで安心の、広々としたレストラン。”Brooklyn Chicken Wings” BBQ味↑ が美味しかったです。
チャンディーガル内に2店舗あり、Elante Mall 内の店舗はビール・お酒飲めますが、Sector -10の店舗はお酒飲めないので注意!
ちなみにこのElante Mall は、100円ショップのダイソー、インド進出第1号店が入っています。
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レストラン:The GT Road Chandigarh ( Sector – 26 )
バーベキューとビュッフェ食べ放題レストラン。
デリーやインド各地にあるチェーン店なので、あえて紹介する必要はないのですが😅
お酒を飲める、クラブじゃないレストランを探し疲れて、結局知っているお店に。。
チキンやエビもたらふく食べれるノンベジ・コースで1人1200ルピーくらいです。
チャンディーガルには、デリー周辺でも人気のレストランのチェーン店がいくつもありました。
Olive Cafe & Bar、Swagath、Social、Cafe Dori、etc..
お土産:1469 Pure Punjabi ( Sector – 17 )
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パンジャーブ語デザインのアパレル屋さん。
「1469」は、シク教の教祖グル・ナーナクさんの生まれた年。
Web サイトで商品ラインナップ見れます→https://1469workshop.com/
Tシャツの形がインド式というか・・腕まわりがピチピチで、裾が長めでした。
試着室もあるので、試着してから買うことをオススメします!
ちなみに:チャンディーガルは公共の場所での喫煙禁止
2007年から喫煙禁止条例が施行されたそうです。
シク教ではタバコが禁じられているからだと思います。
ホテルやレストランの前などで吸っていても問題ないようでしたが、一応、「罰則の対象」らしいので注意。
(吸殻はちゃんと処分してね)
市内の移動について
オートリキシャはデリーのようにたくさん走っていました。
そしてUber タクシーも普通に使えましたが、電波が調子悪いのか、なかなか捕まらない時が多かったです。
呼ぶたびに都度10分〜待つことになって疲れたので、途中から ”UBERレンタル” という、時間内使い放題のチャーター車パックを使ってみました。
3時間で650ルピー、8時間で1900ルピーでした。
最後にOTP (One Time Passcode) をシェアして終了するシステムだったので、途中でいなくなっちゃうことがなさそうで安心。(途中でいなくなっちゃっても、Uberが別のドライバーを用意してくれるらしい)
レンタル自転車も何箇所かで見かけました。
チャンディーガルは歩道と自転車専用レーンがそれぞれちゃんと用意されているので、そして地図がとてもわかりやすいので、自転車で周るのも良さそうです!
(雨だったし暑かったので私は利用しませんでした☔️)
冬にもう一回来たい 🚲
電車は KALKA SHATABDI がちょうどいい
私は特急列車のKALKA SHATABDIで行きましたが、乗車時間が短く、運行時間もちょうど良いのでおすすめです。電車で行くならコレ一択かも。毎日このスケジュールで運行しています。
(行き)KLK SHATABADI #12011 7:40 NDLS (New Delhi) – 11:05 CDG (Chandigarh)
(帰り)KLK SHATABADI #12012 6:23 CDG (Chandigarh) – 9:55 NDLS (New Delhi)
ちなみに、インドの鉄道はとにかく遅延がヒドいで有名ですが、始発駅からだと遅延しません!
遠くから来てニューデリー 駅を経由する列車だと、ニューデリー 駅に来るまでに天候の悪化や何かを轢いてしまった等、遅延するリスクが増してしまいます。
その点をふまえても、ニューデリー 駅 〜チャンディーガル隣のKALKA駅の区間だけを運行する KALKA SHATABDI列車はとてもオススメなのです。
それから、始発の場合は駅に15分ほど前から?停車しているので、ホームが沢山あるニューデリー 駅でも、どのホームに来るのか!?と焦って走り回る事がなく落ち着いて探せます。😌
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列車の名前と、車両(コーチ)番号が提示されているので、安心。
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列車の中はまあまあキレイ。座席前の幅は広く、
トイレも付いています。(早い者勝ちのトイレットペーパー付き)
この写真はECクラス。
このタイプの列車には、CCとECの2種類のクラスがあります。
CCのほうはもう少し狭く、座席が3列シートだそう。
食事の料金も異なるようなので、食事の内容が違うのかも。
この区間の場合は、CCが650ルピー、ECが1300ルピーくらい〜でした。
この列車には、食事がついていました。予約時に、食事の有無は選べるようです。(食事を付けると、400ルピーくらい追加になる)
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朝ごはん。チャイかコーヒーも配られました。まあまあ良かったです。
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晩ご飯。カレーとカレーとカレーと、あまり美味しくないごはん。
晩ご飯は、なんとコースで、チャイとサンドイッチ・サモサ、スープから始まり、
↑のメイン、その後アイスクリームのデザートが配られるという、大ボリュームなのでした。
インドの列車に乗る際にぜひスマホに入れておいてほしいアプリがこちら
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電車が実際今どこにいるのか、何分遅延しているのか、何番ホームに到着するか、などの情報をリアルタイムでチェックできます。
(ホームは急遽変更になる場合もあるので、アプリだけを信用せず、ホームのアナウンスに注意!)
このアプリじゃなくても、Where is my trainなどのワードでアプリ検索すると、似たようなアプリが沢山出てきます。おそらくどれでも大丈夫!
チャンディーガルの駅の周りは、タクシーやオートリキシャの客引きでいっぱい💦
なぜだかUberがなかなか捕まらなかったので、 予約したホテルのPickupを手配するのが一番スムーズかと思います。
おわり
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